日本でただ二つの大涅槃図
釈迦堂ご開扉法要の時に限り一般に公開される。
大涅槃図は、京都東福寺にある明兆筆の模写で
縦15.2メートル、横6メートルの広大な和紙に描かれており、
300年という年月を経た今日でも鮮明な色彩を保っています。
この大涅槃図は三代綱茂公が御両親の追善菩提の為に
寄進されたものですが、東福寺では絵の模写を写すことを
なかなか許さず、模写の完成までには京都在住の絵師、
若井利左衛門の努力があったそうです。
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高傳寺主宰・大涅槃図修復開眼法要厳修
場所 ・九州国立博物館 エントランスホール前
法要 ・涅槃図開眼法要 涅槃会法要
導師 ・高傳寺住職 高閑者 廣憲 師
協賛共催 ・曹洞宗宗務庁 佐賀市
国宝装こう師連盟 西日本新聞 その他
高傳寺の涅槃図修復事業
高傳寺の涅槃図修復事業の活動は平成13(2001)年の発願より~平成22年(2010)年の間をもって実現された高傳寺の文化事業です。実際の修復作業は2008年5月~2009年11月までの間、九州国立博館修復作業所にて国宝装こう師連盟連の作業によって実現されました。本事業の活動は戦後の文化財保護法に基づく本涅槃図の【保存、管理、活用】を目的とした趣旨に基づいたものでしたので、2010年3月13日・14日同館において開催されました国際シンポジウム「巨大掛軸をめぐる―祈りのかたち 日本と韓国」の文化交流として本涅槃図の制作より300年の時を経ての初の全体展示を可能とした一般公開の実現をもって一旦の成就を実現しました。
本事業の実現は高傳寺にとって歴史的な意義をもつものでした。
本涅槃図は鍋島藩三代藩主綱茂の発願により300年前に製作されたものであったが
完成された涅槃図は其の本来の姿としての全体展示を実現出来ず、又戦後は佐賀市の重要文化財に指定されていたが文化財保存の観点からも危機的状況でありました。
現高傳寺43代住職の発願は文化財保護法に基づく本涅槃図の【保存、管理、活用】を通じての本涅槃図の本来在るべき文化的価値の共有を念願するものであった。
信徒有志から成る本事業の実行委員会の活動が零から始まり、多くの人の縁によって成就されたことに感謝し、本事業の活動から得られました貴重な経験を何よりも替え難いものとして共有することが出来たのであります。
簡単ではありますが茲に本事業の実現に御協力頂きました多くの方への感謝をもって本事業の総括とさせて頂きます。
①曹洞宗宗務庁発行 「禅の友」平成18年7月号による事業案内の掲載
②トヨタ自動車社長・張 富士夫氏の物心に渡るご支援
③写経勧募に協力頂きました多くの人々。
④本事業における文化財保護法への御理解を頂きました佐賀市民の皆様