高傳寺は中世からの肥前佐賀の領主・龍造寺隆信公から鍋島勝茂公に引き継がれた政権としての歴史の土壌があります。初代勝茂公が奉設された「釈迦三尊像」は幕藩体制の確立という時代の節目を刻む文化的な背景もあります。そこに仏教(曹洞宗)という仏教史の流れの継承する者としての自覚があり、【釈迦三尊像】の奉設があります。「夫君・直茂公と母君(陽泰院)の菩提を」弔う勝茂公の願いがあります。
本年度の「釈迦堂御開扉」は勝茂公による「釈迦堂奉設文書」の古文書一部が初公開されます。
「高傳寺釈迦三尊像奉設」を後世に伝える為の佐賀県重要文化財「釈迦三尊像」を
彫った仏師は「大仏師運慶孫落陽住林長右衛門尉国次」とあり大仏師運慶の子孫である
ということは大変興味のある事実となります。
本年度の「釈迦堂御開扉」佐賀県重要文化財を始め従来公開されていなかった文化財、龍造寺との由来として伝えられていた高傳寺の本尊【薬師如来像】、【文殊菩薩像】及び佐賀県重要文化財【高傳寺法華経】の一般公開が予定されています。文化財【仏像】や「大涅槃図」を通じて歴史を感じて頂くことが出来ます。
又、本年度は現在注目されている(米国ロサンゼルス高傳寺展プロジェクト)の企画展として国内初となる(高傳寺寺宝計55点)の一般公開が予定されており歴史的な展示公開となります。
平成26年1月15日
高傳寺住職